もぐり氏送別ラスト釣行記 ホンウォン港発タイラバ真鯛釣行&送別会

 

日 時:2011年6月28日(火)

場 所:ホンウォン港より航路約40分の小島が点在するポイント

釣り物:タイラバで狙う真鯛五目

参加者:もぐり、ソンオ、ねっち(記)

<プロローグ>
 韓国駐在8年、この釣りクラブの創設時メンバーであり、海水、淡水の隔てなく
 あらゆる釣りに積極的に参加し、クラブを盛り上げてくれたもぐりさんが遂に
 帰国することとなった。最後に思い出のホンウォン港出船の船釣りに
 行きたいとのご要望に応え、ソンオさん共々3人で釣行することとなった。
 ホンウォン港の行きつけの船宿「홍원갯바위낚시」のホームページを見ると、
 なんとタイラバで良型の真鯛が上がっているではないか。
 
 http://www.hongwon-fishing.com/
 
 黒ずんだ魚体のいわゆる「のっ込み真鯛」と思われ、日本の関東だと
 5月のゴールデンウィーク辺りがピークだが、やはり北に位置する分少し
 時期が後ろにずれているらしい。当クラブの真鯛釣りは鬼門。タイラバも同じく。
 過去の釣行を見ても、真鯛狙いで釣れた真鯛はトータル2枚と大苦戦。
 もぐりラストに相応しいリベンジ企画となった次第。
 
<往路・二村 〜釣り場>
 いつものセブンで飲食物を買い込み、ソンオ号に乗ってソヘヤン(西海岸)
 高速を南下。さすがに平日の早朝ということで、 2時間もかからずに
 インターを降り、ホンウォン港を目指す。
 
 ここで事件発生。暗がりを走行中に左斜め前方から前を横切る動物が!・・・
 歯科?いや、鹿。しかも小鹿のバンビ。早く着いたので時間調整の為に
 スピードを落としていたのが幸いし、危うい所で轢かずに済んだ。
 それにしても車体の右前方すれすれを掠めており、本当に肝を冷やした。
 こんなことで大当たりが出ても・・一同ホッとしつつも微妙な心境。

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 平日ということでもしかしたら貸し切り?などと考えていたが、船宿に着く と
 既に先客がチラホラ。船長に聞くと今日は2隻出しとのことで、見ていると
 1隻はTVの取材が入っていた。こちらの船は我々3人と熟年?カップル1組、
 韓国釣りオヤジ1人に仲乗り風常連客1人の計7人が乗船した。

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 このもぐりさんのベスト。新調したらしいが、その姿はどう見ても左官の おっさん・・・

 6時出船と聞いていたが、例によって時間にルーズなお国柄、それと朝一が
 食わないとの情報もあり、結局6時半頃の出船となった。昨日まで台風5号
 メアリーが珍しく朝鮮半島を直撃し、ギリギリまで出船が危ぶまれたが、
 朝着いてみると快晴無風。明日以降は再び梅雨空に戻るとのことで、
 改めてもぐりさんの強運を感じる。

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 釣り場までの所要時間は50分程度。快晴を見て船宿でビールを買い足した余裕から、
 釣り場到着までに各自3〜4本のビールを消費し、到着時には結構な塩梅で良い気分。
 ここでのバカ話が妙に楽しかった。

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<実釣>
 当地のタイラバ釣りは、本来のタイラバの機能や狙いとはかなりかけ離れている。
 タイラバとは、マダイを釣るためのラバージグのこと。

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 元々は漁具である『鯛カブラ』を釣り用に改良したもの。鉛玉にスカートと
 呼ばれるヒラヒラを付け、カラフルにカラーリングしたルアー。
 これを海中で巻き上げると、ラバー等で作られたスカートが揺れて魚に
 アピールするという仕組みなのだが、当地では2本針のそれぞれに
 極太青イソメを2本ずつ計4本丸ごと付ける。
 釣り方も本来は海底から10〜15mゆっくりと巻き上げて誘うはずが、
 ここではべた底で竿をゆっくり煽って誘う程度。
 スカートよりもイソメの方が断然大きく、これなら錘にハリを付け、
 イソメを付けただけでも同じではないか?と・・・
 釣りを開始して暫くは誰にも魚信が無い。ふと嫌な予感。
 先々週の済州島が脳裏をよぎる。
 
 そんな中、韓国釣りオヤジにヒット。硬めの竿なので強い引きには見えなかったが、
 上がってきたのは2kgオーバーの良型ヒラメ。我々もがぜん気合いが入る。
 なんと言っても今晩の送別会には鯛とヒラメを1枚ずつが最低目標。
 暫くすると熟年カップルのおっさんにアナゴ、更におばさんにアイナメがかかる。
 我々はひたすら沈黙・・・
 すると今度はみよしの仲乗り風常連に魚信。上がってきたのは奇麗な35cmほどの真鯛。
 本命を目にしたことで、一同改めて気合いが入る。
 が、気合いが入ってもしゃくりやジギングではなく誘って待つ釣りなので
 今一つ気合いを入れ難い。

 午後一が満潮ということで、だんだんと潮が速くなり、
 底潮がかなり早い様子で底がとれない。80gのタイラバではまったく話にならず、
 120や150gに代えても同じ。仕方なく100gのタイラバを2個付けて投入し、
 着底した瞬間に来た!船長がとなりでタモを構え、水深50mからゆっくり巻く。
 残り7、8mでもうすぐ魚体が見える・・・
 というところで生体反応が消える。痛恨のバラシ。仕掛けを上げるとタイラバが
 一つ無くなっている。よく見るとスナップが真ん中から折れ曲がっており、
 そのせいでフックが外れていた。そこからタイラバごと外れて逃げてしまったらしい。
 タイラバ2個程度で曲がるものか?とは思ったが、
 二つが海中で別方向に動けば十分有り得るのかもしれない。

 それにしても悔しい・・・あれはノレミでもウロでもなく、真鯛の引きに違いなかった。
 隣のもぐりさんは、タイラバ2個に30号の錘まで付けて底立ちをとっているが、
 これが根がかりして一気に全損。だんだんバカらしくなったらしく、
 もう止める!とスネ始める。気持ちはよ〜くわかります。 ここでお昼休み。
 船尾のスペースでみんなでキムチチゲとパンチャンでご飯を頂く。ビールもごっくん。

 なぜか元気の無い私たち。

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 食事を終えて再び釣り開始。しかし、以前魚信は遠く天気は良好で満腹。
 激しい睡魔が全員を襲う。
 運転を控えるソンオさんは移動の度に船室でしっかりと仮眠をとる。

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 目、開いてるぞ・・・

 そんなだれた空気を見た船長は、本来の真鯛ポイントから沈船周りのウロ、
 ノレミポイントに船を入れてくれたらしく、私ともぐりさんに立て続けにノレミが来る。
 なんでも良いから釣れるのは有り難いもので、少し元気が戻る。
 そんな中、1人黙々とウロを釣るソンオさん。釣りクラブ公認となった
 いわゆるソンオサイズの連釣で、いよいよ機嫌を悪くしている。
 釣行前は各種タイラバの仕込みに余念なく、恐らくYOU TUBEでの
 釣法マスターも完ぺきだったことでしょう。ひょっとして神経締めも・・・
 お気の毒なソンオさんは、その後も沖上りまでついに歓声を上げることは無かった。
 
 時間も2時を過ぎ、沈船周りから真鯛ポイントへ戻って釣り続行。
 しかし状況は変わらず竿を出しながらもついウトウト・・・
 と、突然隣のもぐりさんが「来た!」と叫び、リールを巻き始める。
 慎重に巻きあげて上がってきたのは先程と同じ35cm程の奇麗な真鯛。

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 遂に念願の真鯛をゲット。ラスト釣行の食い渋りの中、最後の最後に真鯛をかけるとは、
 この人の釣り運の強さを認めざるを得ない一撃だった。
 それにしても見事!ラストを真鯛で飾れてオメデトウ!もぐりちゃん!!
 
 その後私にももう一度魚信が有ったが、半分寝ていてびっくりあわせ気味に合せたせいか、
 食い込まずにばらし。タイラバは最初のスカートおしゃぶりをやり過ごして
 食い込んだ瞬間を大きく合せるのが鉄則だそうな・・・4949。

 真鯛は結局船中4枚。もぐりさんの1枚に熟年カップル旦那が1枚、
 そして仲乗り風常連風が2枚。台風前の良型連発とはイメージが変わり、
 船長もがっかりした様子であった。 

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<復路・釣り場〜二村>
 この時期の出船としてはかなり遅い6時半ということで、夜7時からの明洞での
 送別会を控える我々は起上りの時間が気になる。
 確認するとなんと5時上がり!?これではソウルに着くのが9時10時。
 せっかく送別会に集まってくれるのに、主役が2、3時間遅刻ではマジで洒落にならない。
 船長に事情を説明し、3時過ぎにホンウォン港に帰る船に乗り換えさせてもらう様頼む。
 結果、結局釣況も芳しくないということで3時半の沖上がりとなった。

 港までは船室で爆睡。帰港後さっさと支度をして車を発進。途中ソンオさん禁断の
 路○高速走行のお陰で30分程稼ぎ、なんとか7:50に帰宅。3人揃って
 送別会場に到着したのは8:35。開始を7:30にずらしてもらっていたとはいえ、
 皆さん大変失礼しました。

<エピロー グ・・・送別会>
 会場は明洞に5月にOPENした「笑笑(ソソと読む」。
 ここはソウルでよくみる日式居酒屋WARAWARAとは違って本物の日本の笑笑。
 メニューの構成も完全日本式で、ソウルではお目にかかれないカクテルやチューハイが並ぶ。
 8時半過ぎの到着時には総勢14名の出席者中、我々3名と客との会食で遅れる石兵衛さんを除く
 10名が既にかなりの盛り上がりを見せていた。
 2枚の真鯛と2枚のノレミ(真鯛1枚を下船時追釣^^)を持ち込み、
 ノレミは唐揚げ、真鯛はお造りにしてもらう。
 やはり釣り立て天然魚は美味い!

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 関取の優勝記念撮影ではありませんが・・・

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 ノレミ、船上で写真撮れなかったので・・・

 各自もぐりさんとの思い出話に花を咲かせ・・・と思いきや、いつも通りの
 罵詈雑言飛び交う賑やかな宴会に。暫くして華城で韓国人客と飲んできた石兵衛さんが到着。
 既にかなり酔っているらしく、某韓国NO.1企業への鬱憤が見事に炸裂し、
 寄るな触るな弾けて飛ぶぞ!的、高感度センサー付き爆弾野郎と化して吠えまくっていた。
 いつもの優しく親切な石兵衛はいずこ・・・
 送別会なのに主役のスピーチも忘れられ(本人はそれなりに内容を考えていた模様)、
 最後の集合写真では意味不明の雄叫び集団と化す我が釣りクラブであった。

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 長い一日となったが、思い出に残る一日だったと思う。
 もぐりさん、日本でも頑張って釣りしてね。また日本で一緒に爆釣しましょ!


<おまけ>
 大送別会の翌々日、6月30日の晩。東部二村洞の庭にて、正真正銘のもぐりソウルラストナイト。
 偶然会ったのを良いことに、樽酒を一升半・・・石兵衛さんは一昨日の送別会が不完全燃焼
 (ある意味完全燃焼)だったのに、今日もまたオヤスミであった・・・^^;


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(おしまい)

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