最高!韓国ソムジンガンのアユ釣り!!
日時: 2010年6月18日(金曜日)~20日(日曜日)
場所: 全羅北道、南原市ソムジンガン
参加者: コシヒカリ、ウォンバット(文責)、呉さん(ダイワ)、
(釣り場で合流)カジカ、川田さん(カジカさん友人
(左から)ウォンバット、徐名人、ハン名人、コシヒカリ大兄、川田さん、カジカさん
釣行記:
ウォンバットの日本帰国が決まり、残すところあと2週間となってしまいました。
そこで韓国の思い出に、とかねてから行きたかったアユ釣りに、名手コシヒカリさんからお誘いを頂きました。
場所はソウルから遠く離れた、全羅北道を流れる蟾津江(ソムジンガン)。
韓国のアユはとにかく素晴らしくて日本からもあの夢枕獏氏のようなアユキチがよく訪れているらしいのです。
私はアユについては全くの素人、20年以上前に親父が所属していた東作の会員で、
銀座の喫茶店のオーナーに狩野川で手ほどきを受けたことがありますがなかなか難しく、
2~3匹しか釣れない為、その後ずっと遠ざかっていました。 ただし、広い川原を長竿を駆って、
川の女王アユを追い求める真夏の釣り、にはずっと憧れがあり、いつかはもう一度、と思っていました。
金曜日のPM6:30に麻浦(マッポ)で待ち合わせ、コシヒカリさんの会社のアユキチ、呉(オウ)さんの運転で
一路全羅北道を目指します。 コシヒカリさんは言わずと知れた韓国ダ○ワの社長さん。
子供の頃から故郷新潟でアユやヤマメを追いかけてきたプロ中のプロです。
韓国ダ○ワを立ち上げた生粋のビジネスマンでもあり、社員には「研修」と言う形で、
交通費を負担しながら釣りに馴染ませているのだとか。
今回も呉さんの研修を兼ねた釣行、とのことなので、大変恐縮してしまいます。
前にも書きましたが、現在の韓国は高速道路が急速に発達してきており、
ずいぶんと遠く感じた蟾津江も4時間半から5時間で着いてしまいます。
本日宿泊予定の花楽村(ハメ村)のモーテルに着くと、なんとソウル釣りクラブのカジカさんとそのお友達が、
既に到着しているではありませんか!
ここで今回のアユ釣りを案内してくれる地元名人の徐(ソウ)さんご一党と合流して、
簡単な情報交換と酒盛りが始まります。 ところがこの徐さん、先日アキレス腱を切った、
とかでギブスに松葉杖、という出で立ちで現れました。
「ケンチャナ、ケンチャナ」(大丈夫、大丈夫)と至って明るい徐さんですが、流石に釣りは無理ですね。
川原近くで、アユ名人たちからギブスに書き込みをもらう徐さん、コシヒカリ大兄も戸惑い気味・・・・
何はともあれ、翌日はAM6:00起床、7時半頃より徐名人の家の前の流れに入ります。
流れは瀬肩から入り、トロ瀬、淵、チャラ瀬が交錯する絶好の釣り場。
ただし本日最高、と思われるトロ瀬にはすでに何人かのアユ師が竿を出しており、
我々の入る余地はなさそうで、やむなくこのトロ瀬から続く、大岩が入った淵に竿を出します。
はじめはコシヒカリさんにご指導頂き、オトリに鼻環、逆針を打って流れに送り出します。
前日から囲ってあった野アユのオトリは元気に泳いでくれ、
コシヒカリさんからも「上手く泳いでいます」とご託宣を頂いたのですが、午前中はとにかく追いが悪い!
今年は全般にアユの溯上がすごく遅れているそうで、本
日予定されていたダイワの韓国アユトーナメントも急遽7月に延期されたようです。
それでもこのソムジンガンは何とか釣りになる、ということで来たのですが、
素人の私ばかりでなくコシヒカリさんも苦労しています。
11時頃にやっと初めての当たりがあり、オトリが替わりました。
やはり久しぶりのアユの引き、うれしいですね。 ただし午前中はあとが続かず、この1匹のみ。 コシヒカリさんは4匹。
川原から上がると、朝方釣っていた人達も同様に、昼食のため上がっていました。何と広島から来ている日本人釣り氏たち!
中の一人はコシヒカリさんの古い友人で、やはりかってフィールドテスターで鳴らした日本のアユ名人でした。
食事の時には、韓国のアユの重鎮、ハン名人もご同席。 名人上手の群れの中でも、
臆することなくソジュ片手につり談義に興じるシロウトのウォンバット。
われながら厚かましい・・・・・
本日はこの名人上手を以ってしても、状況は中々厳しいらしく、「ツ」を抜いた人は流石にいませんでした。
(釣り用語:一つから9つまでは、「ツ」が付きますが、10からは付きません。
したがって10以上の釣果をツ抜け、と称します)
午後は日本からの人達も帰ることになっていたので、やっと本命の広々とした瀬に入ることが出来ました。
処がここでも追いは渋く、夕方になりやっと見つけた好ポイントで何匹か集中的に掛かりました。
この感覚がたまりません! 本日は呉さん11、コシヒカリさん8、私が6なので、久々のアユ釣りとしては上々の首尾ではないでしょうか?
因みにカジカさん5匹、川田さん2匹でカジカさんは良型を2回、石に巻かれてバラしたようです。
1日川原をどれほど歩いたことか!
本日はサッカーのワールドカップ、とのことでPM8:30からお酒を飲みながら盛り上がりますが、
サッカーにあまり興味の無い私は、つい居眠りが起こってたまりません。
本日は激しいお酒もなく、あっけなく撃沈・・・・・
翌日は少し遅れてAM8:30から釣り始め。
昨日のポイントとは異なり、韓国ダイワのフィールドテスター、李さんが63匹釣ったという
橋の下流、ザラ瀬主体の釣り場に入ります。 本日カジカさんと川田さんは釣りをやらずに早帰り。
今日こそツ抜けだ、とばかり勇んで釣り始めたのですが、最初幸先良く2つ掛かったあとは、手を替え品を替えしてもぜんぜん掛かりません。
本日は帰りのこともあり、PM2:00には上がる、といわれていたのでちょっとばかり焦ります。
深い淵を探っていた時、ググーッと重い当たり、9mの竿が満月にしなります。
流れに乗っていたので、「大アユかっ!」と思ったのですが、上がってきたのは掛けバリを口にした大ウナギ!
びっくりしたのと忌々しいのとで、強引に手元に寄せたら、プツリッと糸が切れました。
後からよく考えてみると、天然の大ウナギ、ちゃんと取っておけば良かった!
四万十川なんかではたいへんな高値が付くみたいですね。
最後に入った早瀬で、やっと掛かりだしました。
午前中使い切ったオトリに替えて、コシヒカリさんにオトリを借り、急流を泳がすと
ググンッと来て元気の良いアユがボツボツと掛かります。
結局、4時まで延長して昼食もとらずに釣りに専念! 私は5匹、コシヒカリさんは14、呉さんは18、と流石に本日は実力
通りの結果になりました。
まあしかし、追いの悪い今回としては、私の釣果は出来すぎでしょう。 ご教授頂いたコシヒカリ大兄に感謝!であります。
コシヒカリさんも言っておられましたが、今回のように追い気の少ない地合いの場合、
あまり動かさずにオトリをじっくりと泳がせたほうが釣果は伸びたようでした。
どうも川が少し濁っており、川底の石やアカの付き具合が分からないため、
ポイントからポイントへ、探り釣りのようにオトリを動かしたのですが、ごくわずかでも不自然な動きをするオトリには、
アユはアタックしてこなかったのではないか、と思います。
フィールドテスターの李さんが生徒に川原で教えているのを見ましたが、
とにかくオトリを泳がせるだけで、あまり自分からは引き釣りはさせていませんでした。
それでも二人合わせてこの釣果!
お土産も過分に頂き、帰ってから早速3匹ほど塩焼きにして食べてみました。
正直なところ、日本のアユの1級河川のようには香り高いアユ、という訳には行きませんでしたが、
盛期の天然アユの旨みは十分に味わうことが出来ました。 少し甘口の日本酒にぴったりで、陶然としました。
ここ半年ほど、良い釣友に恵まれて初めて分かったことですが、
韓国は済州島のヒラマサ他を除くと、外洋よりもかえって内水面のほうが充実しているかもしれません。
少なくとも、キョンジ釣りやヤマメ、ブラックバス、アユなど本当に良い釣りに恵まれたようです。
ソウル釣りクラブの皆さん、私が帰ったあとも積極的にいろんな釣りを開拓してくださいね!
(おしまい)
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